今では女優やタレントたちにとってスターへの登竜門となっているのが、「下着CM」への出演だ。代表的なのが、トリンプの下着モデルに起用された篠原涼子やユニクロの「ワイヤレスブラ」のモデルに起用された佐々木希、小嶋陽菜らだ。彼女たちの“美バスト”は世間に大きな衝撃を与えた。大手広告代理店のキャスティング関係者がその裏側を語る。
「“隠れ巨乳”のタレントを起用するのがヒットの鍵になっています。きっかけは2008年からユニクロ『ブラトップ』の初代CMタレントに起用された吹石一恵さん。元々グラビアでも活躍されたナイスバディの持ち主ですが、そのスタイルの良さをいやらしくなく表現したため、大ヒット商品となった。女性が『ブラトップを着れば胸が大きく見える』と想像したわけです。これ以降、隠れ巨乳の起用が既定路線化しました」
しかし、そのキャスティングは一筋縄ではいかないようだ。
「グラビア経験者のモデルさんなどが多いですが、大企業は話題にするために意外性があるタレントを求めることが多い。最終的に誰を起用するかは代理店とクライアントの相談で決まりますが、リストアップは下請けの制作会社かキャスティング会社が請け負います。そのリストアップがなかなか大変なんです。
ただ露出が多いとはいえ、下着CMは女性からの支持が得られやすい上に出演料も高水準なので、芸能事務所から代理店の担当者に直接売り込みがかかることも珍しくない」(同前)
ちなみに次の下着CMスターとしてこの関係者が狙っているのは、隠れ巨乳として注目される若手筆頭格の土屋太鳳だそうだ。
◆取材・文/河合桃子
※週刊ポスト2019年11月22日号