人気女子プロがゴルフ場で従業員に「死ね」と暴言を吐いたとされる前代未聞の騒動。その背景を追うと、テレビ中継には映らない複雑な人間関係が浮かび上がってきた──。
ゴルフ場の風呂場の脱衣所にバスタオルがなかったことを発端に騒動を起こした笠りつ子(りゅうりつこ・32)は、今季の残りの大会を自粛するとしたが、「他の選手のなかには、“すでにシード権が確実だから痛くもなんともないでしょう”と陰口を叩く者もいる」(ゴルフ紙記者)という。ベテラン女子プロが話す。
「女子ゴルフの世界は陰険というか、執念深い人たちの集まりみたいなところがありますからね。これまでも選手同士や派閥・グループ同士での足の引っ張り合いが繰り返されてきた。
10年ほど前は、笠の姉貴分とされる古閑美保(37)も嫉妬される対象だった。賞金女王争いに絡むトッププロであり、ズケズケものを言うのでマスコミからの人気は高いが、そのぶん敵も多い。“ミニスカ(のウェア)をはけなくなったら引退する”などと先輩たちから反感を買うようなことを公言するので、ベテラン女子プログループに嫌がらせでスキャンダルの噂を流されたりもした」(同前)
ウェアを提供するメーカーも、ビジュアルを優先して若手プロを厚遇するから、それがさらなる嫉妬を増幅させていく。
「アマ時代からツアーに参戦し、数多くのツアー最年少記録を更新した金田久美子(30)も、登場したばかりの頃は叩き上げの先輩プロから目をつけられていた。同組のベテランからパットのリプレースの誤りを事細かに指摘され、その場に競技委員まで呼ばれて最終的にペナルティを科されたこともあった。
あとは、男絡みのトラブルになると、さらにややこしい。別の女子プロと付き合っていた男性キャディを“略奪愛”した選手がいて、ロッカールームで胸ぐらを掴まれて“この泥棒猫!”と罵られるという騒動もありました」(同前)
※週刊ポスト2019年11月22日号