ビジネス

新型フィット 「シアターレイアウト」にホンダの哲学を見た

シンプルさが「ホンダらしい」と高評価の新型フィット

シンプルさが「ホンダらしい」と高評価の新型フィット

 先ごろ閉幕した東京モーターショーで注目の的だったホンダの新型「フィット」。そのデザインはあまりにもシンプルで、ガッカリしたと話す人もいたが、ホンダファンをはじめ、業界関係者の評価はむしろ上々だ。「ホンダ復活の起爆剤に十分なり得る1台」と指摘する自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が、新型フィットの魅力をレポートする。

 * * *
 モビリティショーへの衣替えを図ったことが話題となった今年の東京モーターショーだが、市販車や市販予定のプロトタイプの出品も結構な数にのぼった。その中で最大級に注目されたモデルといえば、ホンダブースで初披露されたBセグメントサブコンパクト「フィット」の第4世代モデルだろう。

 ホンダが次のフィットをどう作るかは、一般消費者のみならず、ライバルメーカー関係者も強い関心を寄せていた。空振り気味だった第3世代のデザイン優先を踏襲し、カッコいいクルマ作りに再チャレンジするのか、それとも生活密着型の白物家電的なクルマにするのか……。

 果たして会場でアンヴェイルされたプロトタイプのキャラクターは、モロに後者であった。第3世代がギミックだらけであったのとは対照的な、飾りっ気のないツルッとした卵型のスタイリングである。なだらかなルーフと広いウインドウエリアで構成されたワンモーションスタイルは、フランスの自動車ブランドであるシトロエンの旧型「C4ピカソ」に似たもので、見るからにルーミーな(広々とした)印象だ。

 フロントフェイスも大きく変わった。ホンダは2013年の第3世代フィット登場の際、当時のデザインディレクター、南俊叙氏が「これからはカッコいいクルマしか作らない」と、エキサイティングHデザインというデザインコンセプトを掲げた。

 その際に左右ヘッドランプとグリルをブーメラン型にまとめたアイデンティティマスク「ソリッドウイングフェイス」を制定。軽自動車「N-ONE」など一部の例外を除き、判で押したように“フィット顔”になった。

 それに対して第4世代フィットはソリッドウイングフェイスと完全決別。ごく一般的な2灯式ヘッドランプと細いスリット状のラジエータグリルで構成され、それ以外のデザイン要素はほとんど入っていない。インテリアも細部までみっちりデザイン要素を入れ込んだものではなく、これまたシンプル系だ。

関連記事

トピックス

大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
ドラマ『あなたを奪ったその日から』主演の北川景子(時事通信フォト)
《北川景子主演》“子どもの誘拐”がテーマの『あなたを奪ったその日から』は共感を呼べるのか? 名作『八日目の蝉』『Mother』との違いとヒットへの勝算
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが『あんぱん』にどハマり(HPより)
朝ドラ『あんぱん』は随所においしい“餡”が詰まっている! 河合優実、原菜乃華、志田彩良、市川知宏…出演者たちにもドラマあり
女性セブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
28歳で夜の世界に飛び込んだ西山さん
【インタビュー】世界でバズった六本木のコール芸「西山ダディダディ」誕生秘話、“夢がない”脱サラ社員が「軽い気持ち」で始めたバーダンスが人生一変
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
NEWSポストセブン