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「モテ」と「リア充」がパンダもチンパンジーも長生きの秘訣

リア充の方が長生き!(イラスト/斉藤ヨーコ)

 動物学者の今泉忠明さんが監修した『ざんねんないきもの事典』(2016年、高橋書店)ほか一連のシリーズが子供たちの心をつかみ、爆発的に支持を得ている。そこで今回は、今泉さんに生き物の寿命のふしぎについて解説してもらった。人気のパンダの寿命はどれくらいなのか?

◆モテ男パンダは80才でもお達者

 15頭もの子を持つアドベンチャーワールド(和歌山)のオスパンダ永明(エイメイ)は、今年9月で27才。人間なら80代のおじいちゃんです。飼育環境での自然交配で繁殖に成功したジャイアントパンダとして、すでに世界最高齢記録を持つ永明ですが、来春も繁殖を目指すというたくましさ。

 メスも負けていません。中国の海子(ハイズ)は、後期高齢者にあたる23才で双子を産んで驚かせました(2017年)。

 動物園のパンダの平均寿命はここ20年間でおよそ5年も延びており、2016年に永眠した佳佳(ジアジア)は、人間なら114才にあたる38才でした。飼育環境や繁殖技術の向上によって、パンダの絶滅危機をなんとか防ごうと世界中で研究が行われています。上野動物園(東  京)の人気者「シャンシャン」も、人生100年を目標に元気で長生きしてほしいですね。

【パンダの基本データ】
大きさ:体長120cm
生息地域:中国南西部の山地
好きな食べ物:笹や竹
毎日の健康法:よく眠る(1日12~16時間)
平均寿命:およそ20年

◆リア充チンパンジーは老後を満喫して長生き

 チンパンジーの最高齢記録を持つのは、映画『ターザン』シリーズ(1932~1934年)で活躍した俳優の「チータ」です。80才まで生き、「世界一長寿なチンパンジー」としてギネスにも認定されています(2011年死亡)。

 俳優引退後、オランウータンなどほかの家族と飼い主の家で暮らしたチータは、栄養満点のごはんを食べたり、自分の出演作をテレビで見たり。気に入らないことがあると糞を投げつけ、ストレスを発散しながら晩年をエンジョイしたそうです。

 人間の世界では、「孤独死」や「独居老人」が社会問題になっていますが、チンパンジーも群れの中にいる方が安心して生きられるのです。

【チンパンジーの基本データ】
大きさ:体長120~170cm
生息地域:アフリカ中部の森林
好きな食べ物:植物、昆虫、はちみつ、鳥類、哺乳類
毎日の健康法:規則正しい生活と娯楽
平均寿命:およそ45年

※女性セブン2019年12月5・12日号

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