話題の乏しかった男子ゴルフ界に、新星が登場した。国内外の有力選手が出場する「三井住友VISA太平洋マスターズ」(11月14~17日)で史上4人目のアマチュア優勝を果たした、東北福祉大3年の金谷拓実(21)。大学の先輩である松山英樹(27)以来となる8年ぶりのアマ優勝で、「松山の後継者」との呼び声も高い。
「金谷は昨年、『アジア・パンパシフィック・アマチュア選手権』で、日本人としては松山以来の優勝を果たし、今年の米メジャー『マスターズ』でも松山に続く日本人2人目となるアマ予選通過。しかも太平洋マスターズでは、松山と同じように、最終日の最終ホールでイーグルを決めて通算13アンダーで優勝と、何もかもが重なって見える」(ゴルフ誌記者)
金谷は現在、世界アマチュアランキング1位で、これも松山以来の快挙だ。その一方で、懸念されるのが「サイズの違い」だ。
「松山が181cm、90kgなのに対し、金谷は172cm、72kg。175cmの石川遼(28)よりも小さい。パワー不足で世界と戦えるのか」(ツアー関係者)
その心配を金谷と松山、2人の“師”である、東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督にぶつけた。
「金谷自身、その課題は自覚していて、大学入学時に比べて体重は10kg、飛距離も15ヤード以上伸びています。ただ、松山でさえ米ツアーでは“パワーの差を感じる”とトレーニングをしている。金谷も米ツアーで戦うためには飛距離をあと10~15ヤード伸ばす必要があると分かっている。そこで金谷は、欧州ツアーで実績を積んでから米ツアーを目指す方針です」