住みたい街として注目される北千住(東京都足立区)だが、この周辺はかつて日光街道・奥州街道の宿場町だった。江戸四宿の一つ「千住宿」として、商店や職人が集まり流通の町として発展した歴史を持つ。当時は間口の広さに対して税が課されたため、旧街道に沿って間口が狭く奥に長い短冊状の地割りが作られた。
今では東武東上線浅草駅から区間急行で15分、特急で12分で到着できる。街を歩くと商店街から両側に細長い路地が伸び、当時の名残を感じることができる。北千住の見所を紹介しよう。
■タカラ湯/東京都足立区千住元町27-1
北千住には昭和の名銭湯が多く、昭和2(1927)年創業のタカラ湯は「キングオブ縁側」と評される日本庭園と薬湯が人気。池を泳ぐ錦鯉や四季折々の景色を楽しむことができる。正面入り口、七福神の欄間彫刻も必見。柴又帝釈天前の仏具屋の彫刻師・園田正信氏が作成した貴重な作品だ。
営業時間:15時~23時半
定休日:金
料金:大人470円
■サンロード宿場通り商店街/宿場町通り商店街
旧日光街道に位置するサンロード宿場通り商店街沿いには、紙問屋だった「横山家住宅」や江戸時代から続く絵馬屋などの古民家が現存。宿場町通り商店街の街灯柱には、千住宿を通った大名とその家紋を紹介するプレートが飾られている。他にも活気ある商店街が数多くあり、路地裏に一歩入って散策すれば社寺やディープな飲み屋、お洒落なカフェなどが点在する。