コンビニやドラッグストアで生理用品を購入した際、レジ袋に入れる前に紙袋に包まれることを拒む「#NoBagForMe(ノーバッグフォーミー)=私は袋は要りません」という動きが広がっている。
「生理について、言いたい人が言える環境になれば」という女性起業家の声に応じて、生理用品、紙おむつなどを手がける衛生用品メーカーのユニ・チャームが始めたものだ。
「目的は紙袋の廃止でも、生理用品をそのまま持ち歩くことを推奨することでもありません。女性が活躍する社会の時代の変化に合わせ、生理に対するこれまでの価値観を周囲の環境含めて変えることを目指しています」(ユニ・チャーム広報部)
『生理用品の社会史』の著者で、歴史学者の田中ひかる氏が解説する。
「これまで日本には“生理について触れることはタブーだ”という感覚が男女ともにありました。『袋は要りません』という言葉は、『生理は隠すことではない。恥ずかしいことではない』という意識を、端的に表わそうとしている。『生理は不浄である』『女は生理のとき精神に変調をきたす』といった誤った見方がいまだ根強いなか、こうした意識変革には大きな意味があると思います」
運動の意義は上記の通りだが、それが男性にどのように関係してくるのだろうか。
これまで職場では、「女性に生理のことを聞いてはいけない」のが当然だったのに、女性側から「生理は隠すべきではない」という声が上がってきた。いったいどう対応すればいいのか。前出・田中氏が語る。