ビール系飲料の消費が年々縮小する中、来秋には酒税法改正も控える。そうした逆風の中、ビール業界で存在感を強めているのがサントリービールだ。2003年に「ザ・プレミアム・モルツ」、2007年に第3のビール「金麦」を投入してから好調を持続している。入社以来一貫してビール営業に携わってきた山田賢治社長(58)に「ビール復活の方策」を訊いた。
──10月からの消費増税の影響は?
山田:検証はまだこれからです。前回2014年の8%増税時は実施直前に駆け込み需要があった後、ビールの販売は前年比マイナスが8か月続き、他のお酒・他のカテゴリーに需要が流れました。今回も同様の動きがあるかもしれません。
それに加えて、ビール業界には2020年、2023年、2026年と3段階に分けて行なわれる酒税法の改正も待ち受けています。
ビールは減税となる一方、第3のビールは増税となり、2026年にはビール、発泡酒、第3のビールの酒税が一本化されます。第3のビールの販売が落ち込んでいく可能性は否定できません。