今年も冬のボーナスで年末ジャンボ宝くじを購入し、一攫千金を狙っている人は多いだろう。宝くじファンならばよく知っていることだが、販売されている宝くじには、「年末ジャンボ」のほかに、「年末ジャンボミニ」がある。2つの宝くじで、当せん金や当せん確率はどう違うのか。そして、どう買いわけたらいいのか──。具体例をもとに、ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が紹介する。
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年末の風物詩の1つとして、年末ジャンボ宝くじはすっかり定着している。人気の秘密は、1等の当せん金が他のジャンボ宝くじよりも高額である点に加えて、「今年最後の運だめし!」というキャッチフレーズが師走の人々の心理にうまく刺さっている点にあるのかもしれない。
よく知られたことではあるが、年末ジャンボ宝くじには、「年末ジャンボ」と「年末ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞あわせて10億円」のうたい文句で販売されるのは、年末ジャンボ。これに対して、年末ジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞あわせて5000万円にとどまる。その代わり、2等以下の当せん本数がジャンボより多い。
それでは、実際にどれくらい当せん本数が多いのか。2つの宝くじの中身を比べてみよう。
まず、宝くじの仕組みを簡単にみておく。どちらの宝くじも、1枚300円で買える。くじに印刷されている番号は100000~199999の10万通りで、これが1つの組となる。
年末ジャンボは、01組~200組までの2000万枚が1ユニットとなる。この1ユニットの中から、当せん金額7億円の1等が1枚当せんする仕組みだ。1等のほかにも、1等の前後賞、1等の組違い賞、2等、3等、4等、5等、6等、7等、年末ラッキー賞がある。
一方、年末ジャンボミニは、01組~100組までの1000万枚が1ユニットとなる。この1ユニットの中から、当せん金額3000万円の1等が4枚当せんする仕組みだ。そして、そのほかに、1等の前後賞、2等、3等、4等、5等、6等がある。年末ジャンボミニには、1等の組違い賞、7等、年末ラッキー賞はない。
こうしてみると、年末ジャンボミニは、年末ジャンボに比べて1等の当せん金がかなり小さく、当せんする賞の種類も限られており、なんだか魅力が乏しいように見えるかもしれない。
そこで、2つの宝くじを別掲の表にまとめて比較してみた。