芸能

芸能界の薬物事件、転機は酒井法子&押尾学逮捕の2009年

酒井法子の逮捕も転機になった(写真/AFP=時事)

 有名人による薬物事件が絶えない昨今。2019年は3月にピエール瀧、5月に元KAT-TUNの田口淳之介と小嶺麗奈、11月にスノーボード選手の國母和宏、沢尻エリカが逮捕されている。

 芸能人と違法薬物の関係を振り返る上で、今から40年以上前の1977年ほど重要な年はない。

 その1年間は圧倒的に芸能界と薬物報道一色であった。歌手の井上陽水の大麻事件に始まり、内田裕也、研ナオコ、錦野旦、美川憲一と、有名芸能人が続々と麻薬事件で逮捕され、関係者を含めた60人以上が摘発されたのである。当時の芸能マスコミは、売人から流出したとされる「大麻顧客芸能人150人リスト」の存在を指摘した。

 1990年には映画『座頭市』で知られる国民的俳優の勝新太郎がハワイ・ホノルル国際空港で大麻とコカインを所持していたとして逮捕されて衝撃を与えた。1995年には長渕剛が大麻所持で捕まり、捜査の過程で国生さゆりと不倫関係にあったことが取りざたされた。

 この事件を取材した当時の新聞記事では、若者が海外でコカインを味わい薬物を常用するようになっていることや、一部のタレントが特権意識やファッション感覚から薬物を使用しているとされた。この現状は今も変わっていない。

 芸能界と薬物を巡るターニングポイントはやはり2009年で、酒井法子の事件と押尾学の事件が相次いで発生した。押尾の場合、一緒に薬物をやっていたクラブホステスが亡くなるという最悪の事態を起こす。

 同じ年、沢尻にも転機が訪れていた。当時の所属事務所が自発的に薬物検査を行い、違法薬物の陽性反応が出たことを理由に契約解除されたと報じられた。

「押尾事件でMDMAの危険性が全国に知れ渡り、その後はMDMAの押収量が激減しました。ところが近年は『ピュア』(沢尻が所持していた、MDMAの良質な成分だけを結晶させた粉末状のもの)の登場もあって、再び増加している。社会全体が薬物に対するリスクを軽視し始めている風潮もあるでしょう」(捜査関係者)

 歌手の千葉マリアの息子で、薬物依存症の回復を支援するリハビリ施設「館山ダルク」代表の十枝晃太郎さんが言う。

関連記事

トピックス

石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト