魚焼きグリルなんて、できれば使いたくない。そう思っていませんか? 「一度使うとギトギト油が取りづらく、形も複雑で洗いにくい」という声に、「それは偏見! 魚焼きグリルは、手入れも簡単な“万能調理器具”です」と、料理研究家の島本美由紀さん。
焼き魚のおいしい今、知られざる魚焼きグリルの魅力を大解剖。今日からあなたも“グリラー”の仲間入り!
魚焼きグリル最大の特徴は点火後20秒で温度が300℃以上に上がることにある。電気オーブンは熱した空気を庫内に対流させて食品の温度を上げ、オーブントースターは電熱線からの放射熱、いわば“直火”で直接食品を温める。これに対し、魚焼きグリルは、庫内の対流熱と直火の両方で同時に加熱するのですぐに高温になり、表面はパリッと香ばしく、中はジューシーなのにしっかり火が通った仕上がりになるのだ。
「魚や肉は、長く加熱すると水分が抜けて硬くなります。でも魚焼きグリルは一気に加熱できるので、短時間でおいしく仕上がるんです」(料理研究家・島本美由紀さん)
そこで今回は、「焼き魚」以外の4つのオススメレシピを聞いた。レシピは2人分。片面焼きグリルを使用した場合。
◆朝食3品同時レシピ
(エッグマフィン&ソーセージ&ピーマンとコーンのコンソメ炒め)
【1】市販のマフィンの上部を5cmの円形に切り取り、くぼみを作って卵を割り入れる(同じものを2個作る)。
【2】30cm四方に切ったアルミ箔を半分に折り、ふちを軽く折って船形を作り、1cm幅に切ったピーマン2個分、コーン大さじ2をのせたら、顆粒コンソメ小さじ1/2、オリーブオイル適量を振りかける。
【3】強火で1~2分予熱をしたグリルの手前に【1】とソーセージ2本、奥に【2】を置き、中火で3~4分加熱する(両面焼きグリルの場合も、中火で3~4分焼く)。
◆ハンバーグ
【1】合いびき肉200gに玉ねぎ、パン粉、卵各適量を加えてハンバーグだねを作り、2等分にして丸め、2cmの厚さの平たい円形にする。
【2】強火で1~2分予熱をしたグリルにアルミ箔を敷き、【1】を置く。中火で約5分焼き、フライ返しで裏に返したら、さらに約7分焼く(両面焼きグリルの場合、ひっくり返さずに約10分焼く。表面が焦げそうな場合は、アルミ箔をかぶせる)。
【3】トマトケチャップと中濃ソース各大さじ2を合わせる。
【4】焼き上がった【2】を器にのせ、【3】をかける。好みで野菜などを添える。
◆シナモンアップル
【1】りんご1個は皮つきのまま12等分に切って芯を取る。
【2】庫内のサイズに合わせてアルミ箔を切り、2枚重ねた上に【1】をのせ、砂糖大さじ1を振る。バター20gをちぎって全体に散らし、好みでレーズンやくるみも散らす。上からアルミ箔をかぶせて包むように折る。
【3】強火で1~2分予熱をしたグリルに【2】を置き、弱火で約15分加熱し、仕上げにシナモンを振る(両面焼きグリルの場合は、約12分焼く)。
◆ピザ
【1】市販のピザクラフト(20cm)に、トマトケチャップを大さじ2~3ほど塗り、玉ねぎとピーマンの薄切り、斜め薄切りにしたソーセージ、コーンとチーズを、それぞれ各適量ずつのせる。
【2】強火で1~2分予熱をしたグリルに【1】をのせ、中火で7~8分焼く(両面焼きグリルの場合は約5分焼く)。
イラスト/かまたいくよ
※女性セブン2019年12月19日号