芸能

りんごちゃんが大ブレイクした「ギャップ」以外の理由

「Yahoo!検索大賞2019」の「お笑い芸人部門賞」を受賞したりんごちゃん(右)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、ギャップのあるものまねですっかり人気物になったタレントのりんごちゃんを分析。

 * * *
 今年最も検索数が上昇した“今年の顔”として「Yahoo!検察大賞2019」でお笑い芸能人部門賞に輝いたりんごちゃん。そこに掲載されていた『性別が暴露?』という記事を見て、思わずクリックしてしまった。

 可愛い見た目と柔らかい話し方、キャピキャピしたキャラから一転、「ミュージック、スターティン」を合い図にガラリと変わる、野太く低い声にガニ股の足。武田鉄矢や井上陽水らのモノマネを始めるのだから、初めて見た時は、そのギャップに目が釘付けになった。

 見た後、あれだけ低い声なのだから、やっぱり男性かな、きっとニューハーフだろうと想像するが、プロフィール上は性別不詳。司会の今田耕司さんが「さっきまで、りんごくんだった」と性別を明かすようなコメントをすると、「出荷前で」と苦笑いし、性別に関する質問には「りんごちゃんはりんごちゃんです」と語ったという。

 ネット検索に「りんごちゃん」と入れると、最初に続けて出てくるのは「性別」の2文字。りんごちゃんの性別が気になっている人は思いのほか多いらしい。りんごちゃん自身、11月のイベントで最も多い質問が性別についてだと明かしている。

 人は、物事を曖昧のままにしておくことを嫌うという傾向がある。りんごちゃんのように性別不詳、年齢不詳と公表されると、推測するだけでなく答え合わせがしたくなる。本音を言えばどちらでもいいのだろうが、どちらか分かればすっきりするということだ。

 だが、曖昧なままにしておくほうがいい場合もある。男性か女性、年齢や年代でカテゴライズされると、知らないうちに持っている、性別や年齢への思い込みや先入観でその人を見てしまう可能性が出てくるからだ。

関連記事

トピックス

清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
引退すると言っていたのに誰も真面目にとりあっていなかった(写真提供/イメージマート)
数十年続けたヤクザが引退宣言 知人は「おめでとうございます」家族からは「大丈夫なのか」「それでどうやって生きていくんだ」
NEWSポストセブン
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト