病原菌はマスクで完全防御。家に帰ったらうがいをして、歯磨きは厳選したお気に入りの歯磨き剤でしっかり行う、毎日のサプリメントも欠かさず飲んで──。健康のために行っているこういった行為だが、実は根拠に乏しいことも多いというのだ。
忘年会などでお酒を飲む機会も増える時期、気になるのが二日酔い対策だ。「飲む前に胃に膜を張るために牛乳を飲む」という説が知られているが、医学的にはどうだろうか。秋津医院院長の秋津壽男さんはこう解説する。
「たとえ牛乳で胃の内側に膜を張っても、次にお腹に食べ物を入れた時点で取れてしまいます。ウコンなど二日酔いにいいとされる成分を事前に摂取することも効果がないことはないですが、アルコールと一緒に水をしっかり飲むことより、いい対策はありません」
年内に片づけなければならない仕事が増える忙しい時期、休日は“寝だめ”して平日に備える、という人も多いのではないだろうか。この“寝だめ”も意味ないという。
「すでに陥っている睡眠不足の解消のためなら、長時間寝て回復するということはある程度可能です。しかし、睡眠不足に備えて睡眠をためておくことは難しい。睡眠は“借金返済”はできても“貯金はできない”のです」(秋津さん)
※女性セブン2020年1月1日号