鈴木愛(25)と渋野日向子(21)の賞金女王争いで盛り上がった今年の女子ゴルフ。「バンカー脱出」という“小技”で脚光を浴びたのが稲見萌寧(20)だ。
今季は7月に史上15人目となる10代での優勝を達成した稲見は、シーズン半ばまで「サンドセーブ率」(グリーン周りのバンカーから、2打以下でホールアウトする割合)で独走。終盤にやや数字を崩したものの4位に入り、ゴルフ雑誌やスポーツ紙で「稲見のバンカーショット特集」が組まれた。
「バンカーではオープンスタンスに構えて、スタンス通り(アウトサイドイン)に振り抜くのが常識。だが、稲見は構えをスクエアに変え、通常のショットと同じインサイドインに振り抜くことで、ボールコントロールができるようになったといいます。オープンスタンスではサイドスピンがかかり過ぎて距離もランも計算できないということだそうです」(ゴルフ担当記者)
ただし、“出してから1パット”であがるための高度な技術で、「アベレージゴルファーはオープンに構え、出すのを優先したほうが安全」(プロゴルファー・沼沢聖一氏)だ。
※週刊ポスト2019年12月20・27日号