生番組にはハプニングがつきものだ。放送70回の節目を迎えるNHK紅白歌合戦にも、生放送ゆえの様々なアクシデントがあり、それを乗り越えてきた歴史がある。慌ただしい紅白の裏側に隠れた意外な話を、最新刊『紅白歌合戦ウラ話』が話題の合田道人(ごうだみちと)氏に聞いた。
■紅白で大ブレイク『千の風になって』で大クレーム?
第57回に初出場したことをきっかけに社会現象ともなった秋川雅史の『千の風になって』。ところが、“お墓に眠ってなんかいない”という歌詞のせいでお彼岸のお参りが激減。“墓石が売れない”“お供えの花が売れない”というクレームが殺到したという。
■視聴率対策に「キムタク」が使われていた?
各界のスターを発掘してきた紅白。
「秋川雅史さんが初出場した当時はまだ知られざるクラシック界の星だったので、歌唱中はSMAPの木村拓哉が詞を朗読する形で共演。キムタクの顔がアップで映ることで視聴率もキープ、“良い曲だね”と注目されました(第57回)」(合田氏)
■あの「政治家」「経営者」も審査員をしていた?
郵政大臣だった田中角栄(第8回)、松下幸之助(第16回)も審査員を務めた。日中国交正常化を遂げた72年(第23回)は中国へ初めて飛んだ民間飛行機の機長が審査員に。