ラグビーW杯で史上初のベスト8入りを果たした日本代表。12月11日のファン感謝パレードでは沿道に5万人が訪れるなど、その熱気はまだ冷めやらない。次に注目を集めるのが東京五輪だ。ウイングの福岡堅樹は15人制代表引退を表明し、五輪での7人制代表入りを目指すという。ラグビージャーナリストの村上晃一氏が語る。
「12月の7人制ワールドラグビーの南アフリカ大会で、日本は15位でした。15人制よりもメダル獲得は難しいというのが大方の見方です。しかし、リオ五輪では7人制ニュージーランド代表に金星をあげ、準々決勝でもフランスを破って4位になっている。15人制よりも波乱が起こる可能性は高い」
ただし、15人制から7人制への移行は「マラソンと短距離ほど違う」(村上氏)という。7人制日本代表のキャプテンを務めた大八木淳史氏は、こうエールを送る。
「7人制はフィジカルの強さよりもスピードが物を言う。パスを回して、穴が空いたら果敢に突っ込んでいく姿勢が大切です。その意味では、7人制の経験がある福岡や、松島幸太朗のスピードや経験が生かされる可能性は十分ある。簡単ではないが、代表入りとメダル獲得を目指して頑張ってほしいですね」
7人制でもW杯と同様、“ワン・チーム”の団結力を見せてほしい。
※週刊ポスト2020年1月3・10日号