どんな1年にするか、決意を新たにしている人も多いはず。コラムニストの石原壮一郎氏が背中を押す。
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2020年が明けました。一度しかない2020年を大いに盛り上げるには、今年ならではの「オプション」をたくさん見つけるのが有効。「そうか、今年は○○な年なのか」と思う要素が多ければ多いほど、2020年を貪欲に楽しむことができます。
今年は「東京オリンピック・パラリンピックがある年」というだけではありません。みなさんへのお年玉といっては何ですが、2020年がいかに「特別な年」かを実感できる5つの耳より情報を伝授いたしましょう。
●情報その1「今年は箱根駅伝が始まってちょうど100年」
2020年は「東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」が始まって、ちょうど100年目に当たります。2019年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で活躍した金栗四三が中心となって企画し、1920年2月14日と15日に実施。東京高等師範学校(現・筑波大学)、明治大学、早稲田大学、慶応義塾大学の4校が出場して、東京高等師範学校が優勝しました。その後、戦争による中断があったため、2020年は第96回になります。
●情報その2「大阪万博などたくさんの50周年が目白押し」
2020年に50周年を迎えるのが、50代後半以上にとっては懐かしい「日本万国博覧会」。1970年3月から9月まで大阪で行なわれ、6400万人を超える入場者を集めました。ほかに50周年を迎えるのは、救急車の「ピーポー」というサイレン音(それまでは「ウーウー」)、トミーの「トミカ」、歩行者天国(銀座、新宿、池袋、浅草で実施)、ケンタッキー・フライドチキン(愛知県名古屋市に第1号店がオープン)、ウーマン・リブ日本上陸、など。
●情報その3「下二ケタが20の年は大きな出来事がある」
西暦で下二ケタが20の年は、なかなか一筋縄ではいきません。100年前の1920年は、株価が大暴落し第一次世界大戦の戦後恐慌が起きます。1820年はエーゲ海にあるミロス島でミロのヴィーナスが発見されました。1520年にはマゼラン艦隊が太平洋に到達。だいぶ飛んで720年には『日本書紀』が完成。「20に限らず、いつでも何かあるのでは?」と思ったかもしれませんが、強引に「今年は特別な年」と思い込むのが大人の気合いです。