国内

4月の小学校新学習指導要領、AIに負けない人材を育てる狙い

プログラミングも加わる(イラスト/やまなかゆうこ)

 全国どこの学校でも一定の教育水準が保てるよう、文部科学省が定めているのが、「学習指導要領」だ。教科書も時間割もこれに沿って作られている。この学習指導要領が、小・中・高校で改訂され、学ぶ内容と学び方が大きく変わる。

 小学校では2020年度から新しい内容が全面的に実施され、中学校では2021年度、高校では2022年度から全面実施される。

◆プログラミング教育
専門用語を覚えて技術を習得するわけではない。身の回りにあるコンピューターの仕組みがどうなっているのか、プログラムは身の回りのものとどう繋がって、どう社会で活用されているのかなどを体験しながら学んでいく。

◆外国語教育
小学3年生から英語教育が実施される。3、4年生は「聞く」「話す」を中心に、5、6年生はこれに、「読む」「書く」内容が加わる。

◆言語能力の育成
国語だけでなく、あらゆる教科で言葉の使い方を学ぶ。例えば、社会科で「権利と義務」という言葉が出たら、その意味と使い方を掘り下げ、言葉の力を育てる。

◆消費者教育
契約の重要性や消費者の権利と責任などについて、各教科などのなかで学んでいく。

 文部科学省初等中等教育局の板倉寛さんに、改訂のポイントを聞いた。

「仕事の多くをAIが担う社会においても、自分のよさや可能性を認識し、他者と協働しながら豊かな人生を切り開くために必要な力を身につけられる内容になっています」

 具体的には、自分で課題を見つけ、学び、判断する力を身につけさせるのだという。例えば、5年生からプログラミング教育、3年生から外国語教育が入る。その学び方も、生徒が互いに学び合い、意見を発表する「アクティブラーニング型」が取り入れられる。

 家庭でも、親子でその日の出来事や時事問題などを話し合ったり、自然体験をはじめ、日常生活のさまざまな体験に一緒に取り組むなどの機会を増やすことが大事になっていくようだ。親の力も試される。

※女性セブン2020年1月16・23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻雀好きな一面もあった大山のぶ代さん
「追っかけリーチでハネ満」「関取から清一色をロン」大山のぶ代さん、週刊ポストの「有名人麻雀大会」で見せていた“勝負師の顔”
週刊ポスト
10月17日、東京・世田谷区の自宅で亡くなった西田敏行さん(時事通信フォト)
《俳優・西田敏行さん逝去》訃報を受けて一番に供花を届けた「共演女優」 近隣住民が見ていた生前の様子
NEWSポストセブン
現地時間の16日、ホテルから転落し亡くなったとみられている「ワンダイレクション」元メンバーのリアム・ペイン(31)。通報を受けて警察が駆けつけた際には、すでに蘇生の余地もない状態だったという(本人SNSより)
《目撃証言》「ワン・ダイレクション」ペインさんが急逝…「元婚約者」とトラブル抱え、目撃された”奇行”と部屋に残されていた”白い粉”
NEWSポストセブン
ワールドシリーズMVPも視野に
《世界一に突き進む大谷翔平》ワールドシリーズMVPに向けて揃う好条件「対戦相手に天敵タイプの投手がいない」、最大のライバルは“ドジャースの選手”か
週刊ポスト
「応援していただいている方が増えていることは感じています」
【支持者が拡大中!?】斎藤元彦・前兵庫県知事インタビュー「街頭で、若者からの支持を実感しています」
NEWSポストセブン
コンビ名はどうするのか(時事通信フォト)
「変えなくていいのか?」ジャングルポケット・斉藤慎二 残された2人を悩ます「コンビ名問題」
週刊ポスト
芸歴66年を迎えた石坂浩二
【石坂浩二ロングインタビュー】27才での大河ドラマ主演を振り返る「特別な苦労は感じなかった。楽しい思い出ばかりでした」
女性セブン
合法的な“落選運動”のやり方(イメージ。時事通信フォト)
【“裏金議員”の落とし方】公選法の対象外となる合法的な“落選運動”の注意点 「組織でやるのはNG」「根拠となる事実を提示」
週刊ポスト
10月17日、東京・世田谷区の自宅で亡くなった西田敏行さん
《逝去》西田敏行さん、杖と車椅子なしでは外出できなかった晩年 劇場版『ドクターX』現場が見せていた“最大限の配慮”
NEWSポストセブン
グラビアアイドルとしてデビューした瀬戸環奈さん(撮影/カノウリョウマ)
【SNSで話題の爆美女】1000年に一人の逸材・瀬戸環奈が明かす「グラビア挑戦を後押しした“友人の言葉”」
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第16回】79歳の父親から「好きな人ができた」と突然の告白 相手のことが気になる…どうすべき?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 「石破茂は保守かエセか」大論争ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破茂は保守かエセか」大論争ほか
NEWSポストセブン