英国王室のヘンリー王子(35才)とメーガン妃(38才)が1月8日、インスタグラムで「王族引退」を表明し、衝撃を与えた。現地のメディアは引退宣言をどう報じたのか。
英大衆紙『デイリー・エクスプレス』は「非常に自己中心的」と夫妻の行動を非難し、その競合紙『デイリー・メール』は「英国民の3分の2が、コーンウォール公領から得ている収入も止めるべきだと考えている」と報じた。
この騒動の問題は、宣言の内容は尚の事、家族に相談もせず勝手に自分たちのSNSを通じて世間に思いを明かしたという手法の荒さにもある。
「ヘンリー王子とメーガン妃は昨年末から、エリザベス女王と“王族引退”について非公式で協議していました。しかし、王室メンバーの説得にも後ろ足で砂をかける形で、ふたりはSNSで一方的に発表。女王はそれをテレビで知ったそう。寝耳に水の騒動に女王は激怒しているとも報じられました」(国際ジャーナリスト)
メーガン妃にとって、今回の引退表明にはどんな目的があるのだろうか。
「王室に対する注目や期待、メディアからの厳しい視線に耐えられなくなったという見方がされていますが、それは“建て前”でしょう。
メーガン妃の“本音”は別のところにあると思われます。メーガン妃は英王室のメディア対策を問題視しています。英王室は従来、大衆紙を中心に7紙が独占的に公務取材を行える取り決めをしていました。しかしメーガン妃は、この“御用メディア”から攻撃されていて、その関係は決裂していました。
王室を離脱することで、これまで“御用メディア”に嫌われると思うようにできなかった情報発信を、自分たちで行いたいと考えているようです。英王室というブランドを最大限に利用して、SNSを使って儲ける“SNSセレブ”のような活動をしていきたいと考えているのでしょう」(前出・国際ジャーナリスト)
さまざまな思惑のもとに至った「引退表明」。女王が王室メンバーに分配する王室活動費で「ソブリングラント」と呼ばれる10万ポンドを得られなくなる。だが、これはあくまでもこれまで夫妻に与えられていた金額の5%にあたる。では、夫妻の目指す「資金調達」(つまりはビジネス)についてはどうだろうか。英ロンドン在住のジャーナリスト・木村正人さんは、こう話す。