たった5分の診療時間のために1時間近く待ち続け、副作用に耐えながら薬をのむ──もし日頃から健康に気をつけて病気になる前に防いでいれば、こんな煩雑な手続きはしなくてもいい。
それでは、激務かつ病気にかかりやすい状況で働く医師たちはどう防いでいるのだろうか。取材をした。
◆医師がのんでいるサプリメント
薬を処方する立場にある医師は、“サプリメントに頼らない”イメージがあるが、実際には「専門分野を問わず、体調管理のためにサプリメントをのんでいる医師は多い」(都内の外科医)という。では、医師たちはどんなサプリメントを活用しているのか。
「ビタミンやミネラルは体内でほとんど作ることができないので、どうしても不足してしまいがち。私は12種類のビタミンと7種類のミネラルがバンラスよく摂取できる『ネイチャーメイド スーパーマルチビタミン&ミネラル』を毎日のんでいます。40才を過ぎてから疲れが取れにくくなったので、『オルニチン』もよくのみます」(前出・都内の外科医)
金沢駅前ぐっすりクリニック院長で耳鼻咽喉科医の鈴木香奈さんがのんでいるのは、抗酸化物質のアスタキサンチンを原料とする「アスタリール」だ。
「酸化が蓄積されると体の正常な働きが妨げられて、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病や肝機能低下などを招きやすい。さらに白髪やシミ、しわなど老化の原因にもなるので、アスタリールを服用しています」(鈴木さん)
鈴木さんに限らず、女医の多くが「肌のためにサプリメントをのんでいる」と回答した。やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原院院長の宇井千穂さんはこう言う。
「美白のためにはビタミンCが欠かせません。ビタミンCは水溶性で、過剰な分は尿とともに排出されやすいので、サプリメントで摂取しても安心です。私は皮膚科で購入し、毎日1000~2000mg服用しています」(宇井さん)
「皮膚は内臓の鏡」と言うのは皮フ科かわさきかおりクリニック院長の川崎加織さん。