千葉県内のある男性の身に降りかかった出来事が、ネットユーザーの怒りを買っている。携帯の機種変更のためドコモショップを訪れると、店員に契約上の書類を渡された。すると書類の中に、顧客男性のことを〈クソ野郎〉〈親が支払いしてるからお金に無トンチャク〉などと侮辱する内容を記したメモ書きがあった──。
1月8日、男性の知人がこの騒動の顛末をツイッターに投稿すると、店員に批判が殺到。NTTドコモは10日、「お客様にご不快な思いをさせてしまったことは、誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます」とコメントを発表した。
この一件では、「クソ野郎」という呼び方が“悪”というより、客をいわば“カモ”のように扱っていたことにも批判が集まったが、こうした“悪習”は珍しくないようだ。ある携帯販売店の店員が明かす。
「携帯電話に詳しくない客を『弱い人』『情弱(情報弱者)』などと呼んで、オプションのプランを契約させる販売店もあるようです。家族との通話くらいしか携帯を使用しない“弱い高齢者”に、“お孫さんとの写真をたくさん保存できたほうが良いですよね”と言って大容量のSDカードをセットで買わせるといったケースもある」
同様の事例は他の業界でもあるという。40代の投資信託の営業経験者が明かす。
「これまで投資経験がなく、初めて年金や退職金を投資に回す人の中には、企業で長年勤め上げ、私のような世代を部下に携えてきた人が多い。そういう人には“お客様なら当然、この商品がお得なのはご理解いただけると思います”と説明すれば、よく分からなくても言い出せずに快諾してくれる場合がある。そうして窓口では笑顔で説明しておきながら、裏では『知ったかぶり』『お偉いさん』などと呼んで、嘲笑している営業マンもいる」