ラーメン業界には、シジミや羊などを出汁に使う店が登場するなど新風が吹き込んでいる。そんな新店の中からラーメン評論家・大崎裕史氏がセレクトした注目の7店を紹介しよう。
◆中華ソバ ビリケン/2019年7月5日オープン
岩手県産鴨のガラでとった鴨出汁に鴨油が溶け込み、麺をすするたびに口の中に鴨の風味がふわりと広がる。出汁には銘柄鶏「大山どり」のガラや丸鶏、昆布、煮干しなども隠し味的に使われ、芳醇な香味を醸し出す。北海道産小麦粉3種類を配合した自家製麺も香り高く、鴨と互角に勝負する。
生揚げ醤油と濃厚でコクのある再仕込み醤油をブレンドしたタレのキレも心地いい。皮目を焼いてから真空低温調理する鴨チャーシューはしっとり&ジューシー。噛むたびに鴨肉の旨味があふれて美味。
・住所:東京都台東区雷門2-4-1 岡安ビル1F
・営業時間:11時~15時、17時半~21時
・休:火
◆ただいま、変身中。/2019年10月17日オープン
丼のスープはハンドミキサーで泡立てられ、薄いバゲットがそそり立つ。フレンチ出身の総料理長が生み出すのは、フランス料理の技法を採り入れたラーメンの数々。昨年12月に投入した「プレミアム濃厚牡蠣ラーメン」は、炙った牡蠣2個が具としてのるだけでなく、1杯分のタレにすり潰した牡蠣10個分が入り、細麺に絡んで凝縮した牡蠣の旨味を堪能できる。
食べている途中で味の変化を楽しめるよう、黒トリュフのソースを注射器に入れて添えるのも斬新。ラーメンの概念を超えた話題作だ。
・住所:東京都中野区中野5-53-3 松本ビル101
・営業時間:11時半~14時半、18時~22時半
・休:不定休