「影の総理」と呼ばれる菅義偉・官房長官の電撃辞任情報が永田町に飛び交っている。辞任の“Xデー”については「2月説」と「6月説」がある。自民党中堅議員が語る。
「公選法違反容疑で検察の捜査を受けている河井案里・参院議員が起訴され、夫で菅側近の河井克行・前法相まで起訴される事態になれば、菅さんは責任を取って辞任するのではないか。早ければ2月にもその時が来ると囁かれている」
一方、菅氏の気質をよく知る官邸官僚の1人はこんな言い方をした。
「官房長官は天皇御即位に伴う式典委員会の副委員長です。責任感の強い菅さんがその役目を途中で投げ出すとは思えない。即位関連の国事行為は秋篠宮さまが皇嗣になられたと宣明する4月19日の立皇嗣の礼まで続くから、菅さんが進退を決断するとすれば、立皇嗣の礼を終えて国会を乗り切った後の6月の会期末がタイミングではないか」
菅氏は側近議員への捜査やIR汚職、桜を見る会問題などで連日、記者会見や国会で責め立てられ窮地に追い込まれている。とはいえ、本人は進退について一度も言及したことはない。それなのに、いつの間にか政界でも官界でも、菅氏が一連の不祥事の責任を負って辞任することが“既成事実化”し、その時期が注目されている。
そうした見方が強まるのは、菅氏の辞任情報が官邸内部から次々に発信されているからだ。きっかけは官邸の安倍側近の1人が親しい記者たちに漏らしたとされるこんな言葉だった。
「官房長官は『総理の女房役』と言われるが、安倍総理と菅さんはいまや“家庭内別居”の状態だ。今国会が終わる頃までに菅さんが官房長官を辞任する可能性は非常に高い」