2019年シーズン、プロ野球セ・リーグ6位、つまり最下位に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。大きな課題となったのが、12球団最下位の防御率(4.78)だった投手陣だ。12球団1位の阪神の防御率が3.46だったことを考えると立て直しは必須。高津臣吾を新監督に迎え、2020年シーズンはAクラス定着を目指す。新監督は、最弱と囁かれる投手陣を再建するために、誰を正捕手として構想をたてているのか。
チームの低迷と共に若手にマスクを譲る機会が増えている中村悠平(29)。今季は出場機会を求めて楽天から嶋基宏(35)が加入した。
「嶋はリードと配球術は申し分ないですが、近年は肩に不安があって盗塁を刺せていない。それでも獲得したのは、フロントが中村のリードに疑問を抱いているからでしょう」(ヤクルト担当記者)
ヤクルトOBの広澤克実氏は正捕手が入れ替わる可能性に言及する。
「リーグワーストの防御率の投手陣で勝つには捕手のインサイドワークが不可欠。中村に刺激を与えるために嶋を取ったのではなく、中村には任せきれないということ。嶋もフル出場は難しいでしょうが、特定の投手と組ませてかなりの試合に出ることになるでしょう」
※週刊ポスト2020年2月14日号