スポーツ

羽生結弦、プログラム変更の理由 整体師離脱で母との衝突も

FPの『SEIMEI』は4分半から4分へ(時事通信フォト)

 この日の最低気温は氷点下10℃を下回った韓国・ソウル。その寒さとは裏腹に熱い闘争心を隠すようにポーカーフェースで会場入りする男がいた。羽生結弦選手(25才)だ。2月5日、羽生は3年ぶり4回目の出場となる「四大陸フィギュアスケート選手権」(2月4~9日)の公開練習に姿を見せた。

 北米、南米、オセアニア、アジアの各国代表が集う今大会。羽生最大のライバルで、昨年12月のグランプリファイナル男子シングルを過去最高得点で制したネイサン・チェン選手(20才)は大学での学業を優先させるため不参加だ。宇野昌磨選手(22才)も、3月の世界選手権に照準を合わせるため欠場する。

 ライバル不在のこの大会において、羽生の初優勝を疑う声は聞こえない。しかし、羽生自身はその声に耳を塞ごうとしている。

 異変が起きたのは、開幕を5日後に控えた2月1日の夜だった。国際スケート連盟(ISU)の公式サイトにある羽生のプロフィール欄から、今季使用していたショートプログラム(SP)『秋によせて』、フリープログラム(FP)『Origin』の記載が消えて、SP『バラード第一番』、FP『SEIMEI』に変更されたのだ。突然のプログラム変更に、関係者は騒然となった。

「シーズン途中のプログラム変更はただでさえ珍しいうえに、羽生選手にとっては初めてのこと。『SEIMEI』は2018年の平昌五輪で使用したもの。羽生選手にとって過去の演目で勝負するのは屈辱の部分もあるはずです。“このままでは頂点に立てない”という苦悩と“何がなんでも世界選手権でネイサン選手に勝って優勝したい”という強い決意を感じます」(スケート連盟関係者)

 絶対王者のなり振り構わない姿――その裏には辛酸をなめる戦いの数々があった。昨年3月の世界選手権ではネイサンに及ばず銀。同年12月のGPファイナルでも40点以上の大差をつけられた。

 さらに全日本選手権では宇野に逆転優勝を許した。羽生が日本人に負けたのは実に5年ぶりだった。

「“ネイサン選手との戦いしかない”と言い切っていた羽生選手にとって、全日本で宇野選手に敗れたことはなかなか認められない現実だったようです。“負けは死も同然”が口癖で勝ちにこだわってきただけに、張り詰めていた糸が切れたようで放心状態でした」(前出・スケート連盟関係者)

 全日本選手権後、「引退」を報じるメディアもあった。それだけ、昨年の羽生は追い詰められていたという。

関連記事

トピックス

“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
初めて万博を視察された愛子さま(2025年5月9日、撮影/JMPA)
《万博ご視察ファッション》愛子さま、雅子さまの“万博コーデ”を思わせるブルーグレーのパンツスタイル
NEWSポストセブン
尹錫悦前大統領(左)の夫人・金建希氏に贈賄疑惑(時事通信フォト)
旧統一教会幹部が韓国前大統領夫人に“高級ダイヤ贈賄”疑惑 教会が推進するカンボジア事業への支援が目的か 注目される韓国政界と教会との蜜月
週刊ポスト
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン