世界的な映画の祭典『第92回アカデミー賞』の授賞式がいよいよ開催される(2月9日・日本時間2月10日午前)。そこで、“オスカー予想屋”として活躍中で、著書『なぜオスカーはおもしろいのか?』(星海社)が話題のMs.メラニーに、今年のアカデミー賞の見どころを教えてもらった。
Ms.メラニーは、「今年のアカデミー賞は、例年になく派手な顔ぶれが揃っています」と注目ポイントを挙げる。
「レオナルド・ディカプリオ(45才・主演男優賞)やブラッド・ピット(56才・助演男優賞)、アル・パチーノ(79才・助演男優賞)、トム・ハンクス(63才・助演男優賞)、スカーレット・ヨハンソン(35才・主演女優賞)、シャーリーズ・セロン(44才・主演女優賞)、レニー・ゼルウィガー(50才・主演女優賞)…と、とにかくみんな知っているスターが勢ぞろいするので、映画にあまり詳しくない人が見ても楽しいはずです。女優陣のドレスなど華やかなファッションにも注目です」(Ms.メラニー・以下同)
気になるのは誰が受賞するかだ。Ms.メラニーは独自の予想メソッドで一昨年のアカデミー賞(第90回)で全24部門中21部門の受賞予想を的中させた実績がある。そんな彼女は今年、ある大物俳優が初めて受賞するとみている。
「ブラッド・ピットが助演男優賞の最有力です。アカデミー賞では“時の大スターはオスカーをなかなかとれない”というジンクスがあります。代表格がトム・クルーズ(57才)、ジョニー・デップ(56才)、そしてブラッド・ピットです」
この3人のように人気も実力もあるのに、オスカーと無縁なスターは少なくない。ブラピはプロデューサーとして『それでも夜は明ける』(2013年)で作品賞を受賞しているが、俳優としては主演男優賞で2度、助演男優賞で1度ノミネートされながら、受賞はゼロ。なぜ今回、俳優としてオスカーをとれるとみたのか?
「今回、ブラピは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でレオナルド・ディカプリオ演じるピークを過ぎた俳優を支える、付き人兼スタントマン役を演じました。自然な演技力で、彼の男としての色気や存在感がこれでもかと言うくらいに発揮されています。何より、アカデミー賞の前哨戦と言われ、ここで賞をとっているとアカデミー賞にぐっと近くなると言われるSAG(全米映画俳優組合賞)とゴールデングローブ賞、どちらも助演男優賞を受賞して勢いに乗っていることがとても大きいです」