2019年7月18日、アニメ制作会社『京都アニメーション』(京都市伏見区)の第1スタジオに男が侵入し、ガソリンをまいて放火。
同社社員の69人が被害に遭い、36人が死亡した。出火直後に1階から3階まで吹き抜けのらせん階段を通じて炎と煙が一気に広がり(充満し)、被害が拡大したとされる。
津田幸恵さんは、高校卒業後にアニメ専門学校に進み、卒業後、同社に入社。着色を担当していた。
入社を機に、兵庫県加古川市の実家を離れ、京都で暮らしていた。幸恵さんは4人きょうだいの上から2番目で長女。兄1人、妹2人。一昨年2月、母を病気で亡くし、実家では父・伸一さんがひとり暮らし。
「幼い頃はぜんそくで外で遊ぶことが少なく、活発というよりおとなしい子でした。小学生の頃は、当時流行していたアニメの『るろうに剣心』をよく描いてましたね。
京都アニメーションに入社してからは充実した日々を過ごしていたのか、顔色も表情もどんどん明るくなったのを覚えています。『クレヨンしんちゃん』のエンドロールに幸恵の名前が出て、家内と毎週、それを見逃さんようにするのが楽しみでした。家を出てからも家族のことをいつも気にかけてくれた、優しい娘でした」(伸一さん)
※女性セブン2020年2月20日号