東京五輪開会式直前の7月5日、「五輪の顔」を決める東京都知事選が実施される。
安倍晋三首相と“五輪のドン”森喜朗・組織委員会会長のラインが“仇敵”である小池百合子・都知事に対立候補を立てて“小池下ろし”を狙っているというが、自民党内では都知事候補の名前が次々に浮かんでは消えていく。
これまでに名前があがっているのは、丸川珠代・元五輪相、ソウル五輪の水泳金メダリストの鈴木大地・スポーツ庁長官、さらに青山学院大学の原晋・陸上競技部監督、元プロテニスプレーヤーの松岡修造氏や元アイドルの菊池桃子氏など。
だが、東京都連のベテラン議員は「どの候補をぶつけても小池に勝てない」と語る。調査をしてもそんな結果しか出ないのだ。
「誰か小池に勝てる候補はいないのか」
安倍首相は都連幹部にそう発破をかけているという。「小池に勝てる候補」の条件は、「小池支持に傾いている公明党の方針をひっくり返して推薦をもらえる人物で、無党派層と自民党支持層から小池氏より高い得票が見込める候補」(先の東京都連ベテラン)だ。
そんな人物がいるのか。自民党都連には“隠し玉”がある。石原慎太郎・元都知事の二男で気象予報士でタレントの石原良純氏だ。兄の伸晃氏は党幹事長や都連会長を務めた派閥領袖で、弟の宏高氏は環境副大臣。都連で候補者選びに関わる人物の証言だ。