元横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智(28)は、今シーズンからMLBタンパベイ・レイズへ移籍する。国際試合で侍ジャパンの4番を務め、無類の勝負強さを見せてきたが、MLBは五輪への選手派遣に慎重な姿勢を崩しておらず、筒香が代表入りする可能性は低い。筒香が五輪直前の移籍を決めたのは、お世話になった球団に移籍金が入るポスティングにこだわったためとされる。筒香は移籍を「運命だと思います」と語る。(取材・文/平尾類=フリーライター)
◆古巣への感謝
ベイスターズの10年間でスタッフや選手の入れ替えは多数ありましたが、たくさんの出会いがあり、育ててもらったからこうしてメジャーに挑戦できるようになった。ラミレス監督からも、昨年11月のファン感謝祭で「頑張って」と背中を押してもらえました。
なによりファンの方々には感謝しかありません。入団したときは苦しいシーズンが多かったが、いまや優勝争いできるチームになった。選手のレベルアップだけでなく、溢れんばかりの声援を送っていただけるからこそです。
今年こそ優勝して、フロント、選手、ファンみんなが喜んでいる姿を見たいですよね。キャプテンだったので全選手、平等に接していましたが、自主トレを一緒にやってきた柴田竜拓(26)には期待しています。これまで守備固めで起用されることが多かったけど、昨シーズンはバットでも結果を残した(後半戦の打率は3割3分8厘)。これまで柴田には打撃のアプローチといった技術面だけでなく、野球への姿勢を伝えてきました。先の結果なんてわからないけど、大切なのはどれだけ自信を持って試合に挑めるか。そのための準備が重要なんです。不安は、試合で結果を出すことでしか取り除けない。柴田も新人や若手に伝えていってほしい。チームの中心になる能力はあるし、ならなくちゃいけない選手です。