冬晴れの夕方。日が沈みかけ、冷え切った空気の中、2月8日の東京・国立代々木競技場第一体育館前は熱気に溢れていた。グッズを買うために列に並ぶ人や、展示されている巨大パネルの写真を撮影する人。ファンは祭典の開幕を今か今かと待ちわびていた。
この日、木村拓哉(47才)にとってソロとして初めてとなるライブツアー『TAKUYA KIMURA Live Tour 2020 Go with the Flow』の初日公演が国立代々木競技場第一体育館で行われた。
開演が近づくと、関係者入り口も人の動きが激しくなる。続々と芸能人が客席に入り始め、及川光博(50才)、冨永愛(37才)、中村アン(32才)は待ち合わせをしていたのか同じタイミングで会場に入る。開演5分前には明石家さんま(64才)が慌てて駆け込んだ。
熱気うずまく数時間前、一台の車が入り口近くへと滑り込むのを見た数人のファンは、はっとしたように口元を押さえていた。40代女性が興奮気味にこう話す。
「あの車って彼が使っている車ですよね? 今日、来てるんですね!?」
彼女たちが見たのは「来るはずがない」とみられていた人物の車だった──。