ホストクラブの客層といえば、お金持ちや芸能人、水商売をしている女性などをイメージしがちだが、近年は一般職のOLや主婦、シングルマザーといった様々な立場の女性が店に通い、「イケメンと気軽に話せる場所」となりつつある。そんな女性たちの欲望をさらに満たすため、独立して出張デートサービスを開業するホストもいるという。作家の内藤みか氏が、ホスト業界の最新事情をレポートする。
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呼べばカッコイイ男の人が来てくれて、一緒にデートをしてくれる──。そんな出張サービスは20年以上も前から存在していましたが、ここにきて店舗数やサービスの種類も、そして登録男性の数も一気に増加しています。
私はシングルマザーなので、寂しさに耐えかねてこのサービスを利用したことがあります。彼氏をレンタルするというと多くの人が性的サービスも受けているようにイメージしますが、私はデートのみというライトなプランがある店舗を選んでいました。理由は、そちらのほうが在籍ホストのルックスが圧倒的に良かったからです。
客層は私のように特定の恋人がいない寂しいバツイチ女性や独身女性、夫が優しくしてくれないからとストレス解消に呼ぶ人妻、そして普段は男性にサービスしている風俗嬢などが男性に尽くされたくなって呼ぶ──というパターンが多いと聞いています。そしてこの1~2年で一気に店舗数や在籍ホスト数が増えたと感じています。
呼びやすいのは、何と言っても“彼氏代行”としてデートしてくれるデート専門の出張サービスですが、最近増えてきたのはオイルマッサージのみを行う、わりと健全なエステサービスです。ただし、性的サービスを行わないとうたっていても、中には無届けでいかがわしい行為を行おうとする人もいるそうなので、注意は必要でしょう。
◆人気を見込んで投資対象に
こうした状況をビジネスチャンスと捉え、新規参入を目論む人たちがいます。投資家のAさん(30代)は、出張マッサージサービスの開業準備を進めています。彼がこの分野がいけると感じたのは、すでにメンエスと呼ばれる女性が男性に普通のマッサージを施す出張サービスが大盛況だったことにありました。これなら男女逆転した形態も人気になるはずだと踏んだのです。
Aさんは、主にSNSでフォロワーの多い男性に声をかけて求人活動を行っています。というのは、SNS上で気に入った男性に女性のほうから誘いをかけるケースが最近増えているからだとのこと。サービスのニーズはこの「肉食女子」たちにあると踏み、SNS活用が上手で、すでに固定ファンを持っている男性を集めているのです。面白い文章を書ける人には特に人気が集まりやすいそうです。