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YouTuber江頭2:50 ネットで「生ける伝説」となった理由

YouTuber江頭2:50を応援して伝説を目撃(イラスト/ヨシムラヒロム)

YouTuber江頭2:50を応援して伝説を目撃(イラスト/ヨシムラヒロム)

 放送禁止芸人のような位置づけだった大川興業所属の江頭2:50が、YouTubeで視聴者に大歓迎されている。初回では、江頭らしく「お尻習字」を披露したにも関わらず、評価の99%が「いいね」だった。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、日本人の個人としては最速でチャンネル登録者数100万人超えを達成した江頭 2:50はなぜYouTubeで超好感度高い芸人となっているのかについて考えた。

 * * *
 江頭 2:50のYouTubeチャンネル『エガちゃんねる』が好評である。設立から9日目にして、早くも登録100万人に到達。江頭 2:50は日本最速で”一流YouTuber”の仲間入りを果たした。動画の評価も高く、芸歴30年を超える江頭2:50は今旬を迎えている。

 なにより、YouTubeデビューが「持ってる!」と言いたくなる絶妙のタイミングだった。チャンネル開設の2月1日は、謹慎から復帰した雨上がり決死隊の宮迫博之がYouTubeデビューした1月29日の衝撃がまだ続いていた。このような状況になれば、視聴者は2人の芸人の動画をいやでも見比べてしまう。そして、江頭と宮迫の笑いに対する向き合い方の違いに気づく。

 宮迫の動画はアンチに苦言を呈することが多い。切羽詰まった状況ゆえ、一般視聴者にマウントをとるような言動を繰り返す。対して、江頭は「全くネットは観ない!」と語る。スタッフから動画の反響を知らされても「すごいねぇ」と笑うだけ。あまり視聴者の目を気にしていない。「99人に嫌われても1人が笑ったら勝ち」、これが江頭の変わらぬスタンスである。テレビに出始めた頃、そしてYouTubeでブレイクした今もブレていない。

 YouTuber宮迫と時を同じくして登場して比較された結果、江頭は多くの賞賛を集めた。しかし、本来は一般的に賛よりも否を集めてきた芸人である。テレビにおける使われ方の定番は、スタジオに現れるなり暴走し、客席にダイブ。お昼の生放送『笑っていいとも!』にゲスト出演した際、レギュラーの橋田寿賀子に突然キスをしたこともある。当然、女性人気は低く「気持ち悪い」といった低評価を受けていた。

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