歌手の槇原敬之容疑者(50)が2月13日、覚せい剤を所持していたとして、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。また、危険ドラッグに指定されているRUSHを所持していたとみられている。槇原容疑者は、1999年8月にも覚せい剤所持で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。
有名人が不祥事を起こした際、頻繁に話題となるのが「復帰の時期」だ。槇原容疑者が前回逮捕された時は、逮捕から約1年3か月後にアルバムをリリースし活動を再開。執行猶予期間中のことだった。
「どういった不祥事を起こすかにもよりますが、少なくとも1年は活動を休止し、長ければ2~3年は表舞台に出られないことが多い。また、全体的な傾向として、俳優やテレビタレントに比べて、ミュージシャンの活動休止期間は短いと言われています。俳優などの場合は、復帰できないケースもありますが、ミュージシャンの場合は比較的復帰しやすいです」(音楽業界関係者)
大麻所持で逮捕された井上陽水(懲役8か月、執行猶予2年有罪判決)や長渕剛(起訴猶予処分)など、薬物の不祥事を経て、第一線に復帰しているミュージシャンは多い。エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサ氏はこう話す。
「ミュージシャンの場合、“罪を犯してしまったことは悪いが、作品には罪はない”と考えるファンが多く、復帰しやすい状況があると言えます。作品を作ってファンを楽しませることこそが、社会貢献になるという側面もあるので、周囲もサポートしやすい。また、ミュージシャンは基本的に誰かのオファーを待って仕事をするのではなく、自ら楽曲を制作し、ライブを行うという自発的な活動であることも、復帰しやすい一因です。
俳優やタレントの場合、自分が復帰したくても、出演依頼がないとどうにもならない。不祥事でイメージダウンしてしまうと、なかなかオファーもこないので、復帰が難しいんです。でも、ミュージシャンなら、自分ひとりで弾き語りライブをすることもできるし、インディーズで作品をリリースすることもできる。フットワークが軽い活動ができるので、ミュージシャンは復帰しやすいと言えますね」
たとえば、2014年に覚せい剤で逮捕されたASKAは2017年にプライベートレーベル「DADAレーベル」を設立し、継続的に作品をリリースしている。