スポーツ

ノムさんも熱望… 古田敦也氏が再び監督になる日は来るか?

野村克也さんも古田敦也氏の監督就任を熱望していたという(2019年7月。時事通信フォト)

 2月11日、1990年代のヤクルト黄金時代を築いた野村克也さんが虚血性心不全のため84歳で亡くなった。テレビで野村さんが特集される際には、ヤクルト監督時代の愛弟子とも言える、古田敦也氏がゲスト出演する機会も多い。

 野村さんがヤクルト監督就任した1990年、古田氏は1年目から正捕手に抜擢され、ゴールデングラブ賞を獲得。2年目には落合博満(中日)とのデッドヒートの末、首位打者に輝いた。3年目には3割、30本塁打を記録し、14年ぶりのリーグ優勝に貢献。4年目にはMVPに選ばれ、チームを日本一に導いた。

 ヤクルトの顔としてリーグ優勝5回、日本一4回を経験した古田氏は2006年に選手兼任監督に就任。捕手出身の名監督と言えば、野村克也さんや森祇晶氏らがおり、他にも梨田昌孝氏(2001年・近鉄)や伊東勤氏(2004年・西武)がリーグ優勝を経験している。野村克也の教えを受けた古田捕手がどんな采配を振るうのか、注目度も高かった。野球担当記者が話す。

「古田氏は『野村ID野球の申し子』と言われていたこともあり、いわゆる“スモールベースボール”を実践するのではないかと思われていました。しかし意外にも、攻撃的な野球を展開。今では多くの球団が採用している『2番に強打者を置く』という作戦を敢行しました」(以下同)

 古田監督は就任1年目、前年に打率3割6厘、14本塁打を放って主に6番を打っていたアダム・リグスを2番に抜擢。1番・青木、2番・リグス、3番・岩村、4番・ラミレス、5番・ラロッカと続く強力打線は、リーグ1位タイの得点を叩き出した。

「前年、ヤクルトの得点は591でリーグ最下位でしたから、古田監督の采配が見事にハマった格好です。当時、まだあまり注目されていなかったOPS(出塁率+長打率)にも着目。リグスは39二塁打(リーグ2位)、39本塁打(リーグ3位)を記録し、OPSは9割1厘(リーグ5位)。『2番・リグス』が大量点を生むポイントになりました。現代野球の先駆けとも言える采配でした」

 監督1年目は3位になったものの、2年目はリグスが故障で37試合の出場に留まり、2番に長打のある打者を置けず、得点力が低下。投手陣も崩れて最下位に沈み、この年限りで選手を引退するとともに、監督も辞任した。以来、楽天やソフトバンクの監督候補として名前が挙がったことはあるが、実現はしていない。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン