芸能

映画『スマホを落としただけなのに』第2弾 作者&監督対談

作家の志駕晃さんと映画監督の中田秀夫さんが対談(撮影/横田紋子)

 興行収入が19.6億円を突破し、大ヒットを記録した映画『スマホを落としただけなのに』から約1年半、続編にあたる『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』が2月21日より公開される(全国東宝系にて)。今回はフリーWi-Fiにつないだことがきっかけで謎の男に命を狙われるヒロインの姿が描かれている。IT業界から転身した若き刑事を演じるのは千葉雄大(30才)。その恋人で事件に巻き込まれるヒロインを白石麻衣(27才)、連続殺人鬼を成田凌(26才)が演じ、豪華キャストの競演が話題を呼んでいる。

 その一方で、すでに原作を読んだ人たちの間では、「やっぱりインターネットは怖い」という声が聞こえてくる。そんな「スマホ」の恐怖を描いた監督・中田秀夫さんと原作者・志駕晃さんは、何に脅威を感じ、この作品に挑んだのか。特別対談を行った。

パスワードが盗まれる、架空請求が届く、SNSが乗っ取られる…前作に続いて、繰り返し「スマホ」にまつわるトラブルが描かれるが、2人にも、恐怖を覚えた体験はあったのだろうか。

中田:いまでも忘れられないのは、インターネット黎明期で、まだ電話回線を使っていた頃のこと。パソコンを立ち上げて、いわゆる男性向けのサイトをぽちっとクリックしたら、「〇〇円支払わない場合は法的手段を取ります」という警告文がバーンと出てきたんです。もう、大パニックになりました。まだ何も見てなかったのに…です(苦笑)。

志駕:映画の中でも、飯尾和樹さん演じるサイバー犯罪対策室の室長が、同じような目に遭って大慌てでしたね(笑い)。実は、ぼくにも同じような経験があります。しかも、すでにしっかり見た後だったので、なおさらマズいことになったと思ったんです(笑い)。

中田:最初こそかなり焦ったものの、「待てよ? これ、ちょっと放っておいた方がいいんじゃないか?」と思い直した。振り込め詐欺と同じで、すぐにお金を振り込んではいけない。そう気がついて、冷静に対処できました。

志駕:あの時代から10年以上が経ちましたが、原作の小説を書いている最中、まわりを見たら、ツイッターやフェイスブックの自分のアカウントを他人に無断で使われてしまう“乗っ取り”に遭った人が相当数いた。仲間内のふざけ半分ならまだしも、詐欺や犯罪につながり、自分が犯人にされてしまうとなると、恐ろしく感じたものです。

中田:確かに、乗っ取りは恐ろしい。前作では、北川景子さんがフェイスブックのアカウントを乗っ取られて、勝手に恥ずかしい写真をアップされてしまったうえ、秘密にしていた過去も暴かれてしまった。実際、ぼくの友人も何人かがフェイスブックのアカウントを乗っ取られたことがあります。友人になりすましたアカウントから、「いまヒマ? アドレスを全部なくしたから、電話番号を教えて」というようなダイレクトメッセージが届いたんです。そのときは、なんとなく言葉遣いが変だったので「おかしい」と気づくことができました。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン