今年4月に「改正児童虐待防止法」と「改正児童福祉法」が施行され、体に苦痛や不快感を与える罰は、たとえ、しつけのためでも禁止となる。つまり、これまでは“愛のムチ”だったかもしれない、しつけも法律で規制されるものとなる可能性があるのだ。
根本から変化している「しつけ」。親がよかれと思ってやっていることも、実は大きな間違いだったというケースも珍しくないのだ。
◆自分でできる喜びを実感させてあげて
子どもの虹情報研修センター長・川崎二三彦さんは、不登校で悩む親子の相談にも立ち会ってきた。なかには、中学生の子供への質問を、親が子供より早く答えて、「子供のことは私がよくわかっている」などと、得意気に話す親もいた。
5才の娘を持つAさんも、引っ込み思案で、質問になかなか答えられない娘に代わり、つい自分が先に答えてしまうことがあると告白する。
思春期になれば、子供は“自立”しなければならない。
「そんなとき、子供への問いを親が代わりに答えていては自立心が養われず、社会に適応しづらくなります」(川崎さん)
これは未就学児も同様だという。子供ができることは親が先回りして行わず、なるべく本人が行うようにした方がいい。なかなか答えが出ないようなら、「前にこんなこと言ってなかった?」などと答えを促すサポートをするのにとどめておくのがおすすめだ。
「失敗しながらも自分でできる喜びを実感してこそ、子供は成長するものですから」(川崎さん)
※女性セブン2020年3月5日号