かつて堀北真希演じる美少女が、イケメンだらけの男子高校に1人転校し、学園に大騒動を巻き起こすドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(フジテレビ系・2007年)がヒットした。10数年後。堀北は芸能界を引退したが、皮肉にも彼女がかつて所属した芸能事務所で、男女真逆の形で“イケパラトラブル”が起きていた。
堀北真希(31才)を世に送り出し、現在も内山理名(38才)、黒木メイサ(31才)、桐谷美玲(30才)らを抱える芸能事務所「スウィートパワー」は、社長以下社員、そして所属タレントも全員女性で、“女性版ジャニーズ事務所”とも呼ばれている。
そんな有名事務所に、暗雲が立ち込めたのは昨夏のこと。
「週刊新潮に、『マネジャーが大量離脱で会社危機』などと報じられたんです。記事によれば、1年間に10人以上のマネジャーが辞めたとか。この2月にもまた退職者が出たようです」(テレビ局関係者)
一体、何が起きているのか。
同社は1996年に設立。以来、多くの有名女優を抱えてきた。それはひとえに、女性社長Aさんの手腕によるものだという。
A社長は別の事務所で瀬戸朝香(43才)を見いだし、“スカウト力”を武器に独立した、カリスマ女社長。そのスカウト術は社員に伝授され、彼女たちが全国各地を訪れ、それぞれの土地で評判の「美少女」を聞き取り調査で探し回る。桐谷のときは、「千葉でいちばんの美少女」の噂を聞きつけると、何日も彼女の通う高校の門の前に立ち続けて、本人に接触。自宅にも通い口説き落とした。黒木も、沖縄の那覇でスカウト中に「名護にかわいい子がいる」と聞き、現地へ急行。断られ続けても諦めずに1年以上も沖縄へ通い、契約にこぎつけたという。
「A社長の眼力と、指令を受けた女性社員たちの粘り強い聞き込み力で急成長してきた実力派事務所。女優たちの教育も徹底され、マナーも抜群。共演者やスタッフウケもいい。有名作品のヒロイン役など、いわゆる“大役”をゲットし続けてきた」(広告代理店関係者)
そんな“女の花園”に異変が起き始めたのが約10年前。
熊本県の花火大会を訪れていたA社長が「美少女がいる」と声をかけたのが、当時、小学6年生だった高杉真宙(23才)だった。しばらくして高杉が男子だと気づいたが、あまりにも美形だったため、事務所は初の男性タレントを所属させることを決め、「スウィートパワー」とは別に、男性部門の事務所「スパイスパワー」を設立した。