「どこでもドア」「タケコプター」をはじめ、夢と希望に満ちた“ひみつの道具”を四次元ポケットから取り出す未来から来たネコ型ロボット・ドラえもんが誕生して50周年を迎えた。それを記念して、ドラえもん好きで知られるお笑いコンビ「荒ぶる神々」の馬場さおりに、22世紀に伝えたい名場面を聞いたところ、『大長編ドラえもん1 のび太の恐竜』の一場面が選ばれた。
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プテラノドンに囲まれ絶体絶命。もうすぐ食べられてしまう……という絶望的な状況で泣き出すのび太。普通に考えたら「怖くて泣いているんだ」と思いきや、のび太はなんと「怖がってるしずちゃんに何もしてやれなくて悔しい」と無力感で泣いていたことが明かされる。小学生がこの状況で自分を顧みずに他人を思いやって泣けるなんて、どれだけのび太は漢(おとこ)なんだ!と衝撃を受けました。
この直前のシーンでも、タケコプターを落としたジャイアンを助け、高度がグングン落ちても絶対に手を離さなかった点も男前過ぎてシビれます。ピンチの時こそ本性が現われる……メンバーの中で一番の漢だったのび太としずちゃんが結婚するのは当然の結果だったのかもしれませんね。
当のしずちゃんは「ね、ね、食べられるときってどんな気持ちかしら」とギャグな発言してますけども。
【『大長編ドラえもん1 のび太の恐竜』とは】
恐竜の化石を発掘しようとして、恐竜の卵を見つけたのび太。卵からかえったのは、白亜紀の日本近海にいた首長竜(くびながりゅう)の赤ちゃん「ピー助」だった。のび太は成長したピー助を元の世界に返すため、ドラえもん、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫とタイムマシンで白亜紀に向かう。ピー助を狙うハンターに追われながらも、無事にピー助を送り届けるために5人で危険を乗り越えていく。劇場版映画にもなった作品。
●ばば・さおり(右)/1982年生まれ、愛知県出身。2008年、田中勇紀とお笑いコンビ「荒ぶる神々」を結成。趣味は、ドラえもんの知識を増やすこと。ドラえもん大好き芸人として、テレビ出演やトークライブを開催する。
(C)藤子プロ・小学館
※週刊ポスト2020年3月13日号