いつもはフォーマルな装いが多いので、一見、気づかない人も多いかも…!? 歌舞伎界きっての実力派ホープ中村隼人(26)を、休日にくつろぐひと時をイメージしてカジュアルなスタイルで撮影しました。前髪を下ろしての撮影は珍しいそうで、「休日の私服はゆるゆるですよ(笑い)」と答える姿は茶目っ気もたっぷり。
巡業してきた主演舞台『スーパー歌舞伎II 新版オグリ』は、京都・南座公演〈3月11日(水)より開幕(予定)公演最新情報は歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」を参照〉でいよいよラスト。公演へかける思いと、気になる素顔とは──!?
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初舞台のことは、いまでもよく覚えています。歌舞伎の三大名作『菅原伝授手習鑑』の“寺子屋”です。歌舞伎座の花道が本当に長くて、子供心に歩いても全然、舞台にたどり着かないなと思っていましたね。中学生のときには、歌舞伎の道に進もうと決めていました。
舞台は体力勝負なので、『オグリ』の公演中は毎日のように焼き肉を食べているんですが、やっぱり回復力が違います! 普段は自炊もしますよ。料理は18才くらいから始めたので、和洋中なんでも作ります。一人用パエリアパンでパエリアを作ったりして、一人暮らしを謳歌中(笑い)。もしも女性に手料理を作ってもらえるなら…?
味覚が子供なので、カレーとかハンバーグがうれしい(笑い)。明るくて、よく食べる女性は素敵だなと思います。
『オグリ』では感情の動きをお客様に伝えることを、いちばんのテーマに演じています。ストーリーはとてもわかりやすいです。劇中で、閻魔大王様が「生きることがいちばん辛い」と言っているんですね。どうしてこんなに辛い思いをして人は生きているんだろう…と感じることって、誰しもあると思うんですけど、その答えも『オグリ』を見れば見つかると思います。
南座公演が集大成になるのですが、南座は客席との距離も近いので、宙乗りや本水(※本物の水)を使った立ち廻りを劇場一体となって楽しめます。これを見たら、本当に人生が変わると思いますよ!
◆1つの舞台で、平均的なお稽古期間は?
新作では1か月かけることもありますけど、古典作品だと、だいたい4日です。稽古初日には、動きとセリフを完璧にしておかないといけない。休演日もないので、公演期間中に次の作品の復習や初めてのお役を頂いたときには先輩方のDVDを観て勉強させていただいてます。だから、基本的に休日はないんですよね(笑い)。公演数も多いので、この1年でいうと300ステージくらいは立っていると思います。
◆“歌舞伎あるある”といえば?
これは不思議なんですけど、多くの歌舞伎役者が見る夢があるんです。セリフをまったく覚えないまま、初日を迎えるという夢。セリフを覚えるのに追われているからでしょうね。つい先日も『オグリ』の共演者が見ていました。あとは職業柄正座することが多いので、和室ではまず正座をしてしまいます。
※女性セブン2020年3月12日号