病院で検査の結果、主治医に「手術」と告げられたが、果たしてその判断は本当に正しいのか──納得がいかない場合、他の医師に意見を仰ぐ「セカンドオピニオン」という選択肢がある。どういう手順を踏めばいいのか。
◆どのタイミングで受けるのか?
「セカンドオピニオンは、いつ受けてもOKです。基本的には検査の結果が出た後のタイミングになることが多いと思います。がんでいえば、検査で悪性腫瘍だとわかり、“すぐに切る”のか抗がん剤治療にするのか、治療方針を決める際に他の医師の意見を聞く。それが患者さんにとって大きな意味を持つのです」
そう話すのは、セカンドオピニオンに詳しい西智弘医師だ。検査で重大疾患の「疑い」が判明した段階よりも、確定診断が出た後のほうが、複数の医師にかかる意味があるといえそうだ。
◆検査はやり直さなければいけないのか?
セカンドオピニオンのために別の病院を受診した場合、胃カメラや大腸カメラのように身体への負担の大きい検査を受け直さなければならないのだろうか。西医師は「その必要ない」と話す。
「主治医にセカンドオピニオンを求めたい旨を話し、紹介状(診療情報提供書)を書いてもらい、血液検査やCT、MRIなどの画像診断の結果を提出してもらえばいいので、次の病院で改めて検査を受ける必要はありません。
セカンドオピニオン医は、最初の診断の根拠となった検査資料や画像、ファーストオピニオンの医師がまとめた書類をもとに、その受け止め方や、治療方針について意見を伝えることになります」
◆主治医に言い出しにくい。どう伝えればいいのか?
問題は主治医にどのように「セカンドオピニオンを聞きたい」と切り出すかだ。
「主治医に対して『あなたの診断が信じきれない』と言っているようなものだから、言い出しにくい」(60代男性)