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妻に先立たれた元農水相 亡き妻を想い続けて生きる道

元農林水産大臣の島村宜伸氏(写真/共同通信社)

 名将・野村克也さんの晩年は、「妻・沙知代さんに先立たれた夫の哀しさ」を浮き彫りにしていた。その姿は、世の夫たちにとって他人事とはいえないはずだ。妻を亡くしたら、男はどうやって悲しみを乗り越え、前を向けばいいのか──。

 人前で悲しみを見せなかったのは、農林水産大臣などを務めた元衆院議員の島村宜伸氏(85)だ。

 妻の多英子さん(享年70)は2012年に内臓疾患で亡くなった。

「亡くなる4年前にがんを宣告されました。原発不明の多臓器がんでしたが、家内は弱音も泣き言も一切言わなかった。その頃はまだ国会議員でしたが、闘病中でも選挙があれば全力で支えてくれました。家内がいなければ、私は政治家を続けることができなかったでしょう。

 外見上もいたって普通だったので、周囲の誰もが健康だと思い込んでいたはずです。ある日、温泉旅行から帰ってきたら容体が急変して、間もなく息を引き取りました」

 突然の訃報を受けた島村氏だが、告別式では気丈に振る舞った。

「家内とは歳が9つ違ったんで、僕が先に逝くつもりだったんですけどね……。残念でしたが、これも運命。僕は政治家なのでメソメソ、グジグジはできません。涙は決して見せませんでした。

 家内は亡くなる直前、後援会向けに自分の死後についての指示を出し、告別式後の後片付けまで準備を進めていた。亡くなる2週間前には、中曽根康弘先生の奥様の通夜と葬式があったのですが、彼女は体調不良を押して出席し、仏事を済ませました。本当によくできた家内でした」

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