3月14日に開業した高輪ゲートウェイ駅について無人コンビニやロボットなどに注目が集まっているが、巨大な白い大屋根や街と駅が一体となったような駅舎のデザインにも注目したい。過去の鉄道駅舎は、街との調和よりも機能重視で、逆に街が駅に合わせて変化してゆくような側面すらあったが、最近では街と調和しつつ新しい存在感を目指す傾向がある。高輪ゲートウェイ駅をデザインした隈研吾氏のように、建築家へ依頼することが多くなった最近の駅舎について、ライターの小川裕夫氏がレポートする。
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駅名が決定してから毀誉褒貶に富んでいた高輪ゲートウェイ駅が、3月14日に開業した。1971年に西日暮里駅が開業して以来、約半世紀ぶりに山手線に新駅が誕生したこともあり、あらゆる面で注目を浴びている。
まず、なによりも山手線らしくない駅名は言うまでもなく、駅構内の設備・施設類もこれまでの駅と比べるとまるで異世界のような最新鋭を揃える。無人決済の店舗やQRコードきっぷ適用の改札機、コンコース内を清掃・警備・案内を担当するロボットも導入される。
高輪ゲートウェイ駅はAIやITなどを徹底に活用し、大胆な省人化が図られている。まさに、設備面は近未来型の駅ともいえる。
一方、高輪ゲートウェイ駅の駅舎は建築家・隈研吾さんがデザインを担当。内装は折り紙をモチーフにした屋根を配し、和の文化を意識した空間になっている。また、木材をふんだんに使っている点も最近のトレンドを取り入れているといえるだろう。
駅は玄関口とも形容されるように、多くの人が行き交い、目にする街の顔。駅が街のイメージを決定づけることもある。
東京駅丸の内口は赤レンガが印象的な駅舎で、風格や威厳を備えた雰囲気を醸し出す。東京駅は当代随一の建築家・辰野金吾がデザインし、時代を経ても名建築の呼び声は高い。