皇室の護衛や警備を担う皇宮警察に大スキャンダルが発覚した。昨年6月に那須御用邸内で行なわれた皇宮警察学校の懇親会で未成年の護衛官が飲酒し、その際にみだらな行為に及んだ男女がいたとも報じられた。この酒席には学校長も同席しており、皇宮警察は3月13日、学校長を本部長訓戒とするなど職員ら16人を処分(未成年護衛官ら14人は口頭指導)し、学校長は同日付で辞職した。
「皇宮警察内部からの告発で問題が明らかになった。皇宮警察学校では、高卒で入校した未成年も懇親会で酒を飲むことが常態化していたようです」(皇室記者)
さらに今年2月には、天皇家の護衛を務める男性護衛官が、新潟出張中に宿泊施設で入浴中の女性護衛官を“のぞき見”していたことも発覚した。宮内庁関係者が憤る。
「天皇ご一家の警護担当者なので当然、雅子さまや愛子さまの護衛にもあたっていたはず。女性皇族が皇宮警察全体への不信感を抱くことにもなりかねない。言語道断です」
2017年には、京都御苑内の護衛署の女子更衣室で盗撮したとして、皇宮警部補が書類送検された(警部補は依願退職)。2010年には皇宮警察学校の資金を横領したとして護衛官の警部補が懲戒免職処分となった。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が語る。
「皇宮警察は警察庁の附属機関ではありますが、採用は別。皇室に関わる立場ゆえ、語学や茶道、華道、短歌なども学びます。しかし一番重要な皇族の警備という神聖な任務に就く自覚と責任が欠けていると言わざるを得ない。その素養を磨く教育を徹底すべきです」
皇族の信頼を取り戻すには時間がかかるだろう。
※週刊ポスト2020年3月27日号