「急に関係者から『取り止めになった』と連絡が入り、ショックで……」
こう話すのは歌舞伎役者、市川海老蔵(42)の長年の贔屓筋(後援者)だ。
5月に海老蔵が十三代目「市川團十郎白猿」を襲名することを記念し、3月28日に開催予定だった「襲名披露パーティ」が、新型コロナウイルスの影響でキャンセルとなってしまったのだ。
海老蔵の所属事務所は中止の有無について、「参加予定の方々へ今後のことも含めご連絡をさせていただいている最中です。それ以上お答えできる情報はありません」と答えたが、苦渋の決断だったことが見て取れる。
「團十郎」と言えば、江戸時代から受け継がれる歌舞伎界一の大名跡。その襲名披露パーティとなると、贔屓筋にとっては「一世一代の大イベント」となる。
「出席する贔屓筋は、團十郎としての門出を祝うために何か月も前から、團十郎家にちなんだ柄などを取り入れた着物を新注するなど準備をしてきた。パーティは『海老蔵』としての彼と最後に触れ合える大切な場だからです。それがなくなったことにショックを受けている。海老蔵にとっても、贔屓筋は経済的な援助もしてくれる重要な存在。彼らの機嫌を損ねてしまったのではないか、と心配しているのです」(歌舞伎関係者)
團十郎のお家芸といえば魔除けに効くといわれる「にらみ」。新型コロナも退散できないものか。
※週刊ポスト2020年3月27日号