即席麺、菓子パン、スナック菓子、レトルト食品──こうした常温保存できて日持ちもする「超加工食品」は、私たちの生活になくてはならないものになっている。
新型コロナウイルスの影響で外出を控えていることに加え、一斉休校で子供たちが家で過ごすようになったため、どこのスーパーでもこうした食品の売り上げがアップしているという。
「確かに、家に籠もることが多くなったいま、複雑な調理をせずに済み、手軽に食べられるレトルト食品や即席麺は生活必需品です。だけど、子供たちがカップ麺にお湯を注いでいるのを見るたびに、“食べさせても大丈夫だろうか…”と、心配にもなるのです。また、菓子パンも即席麺も種類が豊富。どれを選ぶのがいいのかも、毎回悩んでしまいます」(40代主婦)
それでは、食や健康の専門家である医師や栄養士たちの意見はどうか。「絶対に食べたくない超加工食品」について、本誌・女性セブンでは200人に匿名アンケートを行った。「絶対に食べたくない」と感じる順番に3つ回答してもらい、食べたくないものから3点、2点、1点をつけて計上した。
「超加工食品」という言葉が広まったのは、2018年2月。フランス・パリ第13大学の研究チームが「NOVA分類」に基づいて、「超加工食品の摂取と、がんリスクに関連性がある」という論文を発表したのがきっかけだった。
「NOVA分類」とは2009年にブラジル・サンパウロ大学が提唱した食品のグループ分けで、「生鮮食品・ほぼ無加工の食品」「加工食品の材料」「加工食品」「超加工食品」の4つに分類される。
このうち「加工食品」は、塩分を添加した缶詰、砂糖を使用したドライフルーツ、チーズ、薫製肉など、家庭で調理に使う材料のみを添加した食品のことをいう。
対して「超加工食品」は家庭で調理する際には使わない添加物や油脂などを過剰に加えた食品のこと。明確な定義はないが、大量生産された菓子パンや即席麺などのインスタント食品、保存料を使用した肉加工品、スナック類、ジュースなどが該当するとされている。
数多のラインナップのなかで、最も多くの専門家が「食べたくない」と回答した超加工食品は、カップ麺を含む「即席麺全般」だった。食品ジャーナリストの郡司和夫さんが解説する。