旬のおいしさがぎゅっと詰まった春野菜は、みずみずしく、ほんのり甘みもあって、生のままや皮ごとでも調理できるのが特徴。そこで、この季節にしか味わえない新じゃがを使ったレシピを料理研究家・大庭英子さんに教えてもらった。
「ポテトサラダやコロッケに使うほくほくとした食感のじゃがいもと違って、新じゃがいもは水分が多くねっとりとした食感が特徴。煮くずれしにくいので、煮物に向いていますね」(大庭さん)
小さめサイズは丸揚げに。大きめなら皮ごと切って調理。アクは少ないが、せん切りの場合は表面のでんぷん質を洗い落としたほうが歯触りがよくなる。手間をかけず、旬の味をたっぷりと楽しめるのがうれしい。
【教えてくれたのは…】
料理研究家・大庭英子さん/身近な食材を使った、簡単でおいしい家庭料理のレシピが人気。近著に『忙しい人のための きほんの料理』(KADOKAWA)ほか。
◆『新じゃがいもと鶏肉の炒り煮』の作り方
●材料(2~3人分)
新じゃがいも…3個(約500g)、鶏もも肉…大1枚(約300g)、しょうが…小1/2かけ、さやいんげん…50g、油…大さじ1/2、酒…大さじ2、水…2/3カップ、みりん…大さじ2、砂糖…大さじ1、しょうゆ…大さじ2
【1】新じゃがいもはタワシで表面の泥を洗い落とし、皮のまま4等分に切り、10分ほど水にさらして水気をふく。
【2】鶏肉は3~4cm大に切る。しょうがは皮をむいて薄切りにする。いんげんは3cm長さに切り、塩(分量外)を入れた熱湯で1分ほどゆでてざるに上げる。
【3】フライパンに油を熱して鶏肉を入れ、中火で両面を焼きつけ、【1】を加えて炒める。しょうがを加えて酒を振り、水を加え、煮立ったらみりん、砂糖を加えてふたをして弱火で8~10分ほど煮る。
【4】 【3】にしょうゆを加えて混ぜ、ふたをして弱火で8分ほど、煮汁をからめながら新じゃがいもがやわらかくなるまで煮る。いんげんを加えてさっと煮る。