きちんと検査を受けていれば健康で長生き──というのは思い込みに過ぎないようだ。本誌・週刊ポストが現役医師20人へ12のアンケート調査を実施。“医師の本音”の中から浮かび上がってきた検査の必要性とは?
【Q1】健康診断、人間ドックは寿命を延ばす意味があると思いますか?
毎年受ける健康診断や人間ドックに、意味はあるのか。ストレートな問いに、7割の医師が「ある」と答えた。
人間ドックについては、「脳ドックは脳動脈瘤の早期発見ができる」(神奈川歯科大学附属病院高齢者総合内科の眞鍋雄太医師)など、直接病気の発見につながるという声が多い。
健康診断には、
「人間は“自分は大丈夫だ”と思い込みたい動物。生活習慣の見直しや健康意識を高めるうえで、それなりに意味がある」(ナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師)
と、病気発見よりも啓発的な期待をしているようだ。逆に「まったく意味がない」と回答したのは新潟大学名誉教授の岡田正彦医師。
「健康な人が定期的に健診を受けると過剰医療につながり、かえって体を害してしまう。体に不調が現われてから検査を受ければよい」