上皇・上皇后ご夫妻が26年暮らした皇居(吹上仙洞御所)を離れ、3月31日に高輪皇族邸に転居することが決まった。当初は昨夏から秋にかけて予定されていたが、昨年7月には上皇后に乳がんが見つかり延期に。今年1月には上皇が一時意識を失って倒れる症状があったこともあり、引っ越しを不安視する声もあがっていた。
「上皇さまは2月以降、ご体調は良好のようです。ただ、上皇后さまは乳がんの手術で減った体重がまだ戻らないようで、引っ越しの荷物整理や宮内庁職員への指示でお疲れのご様子だと聞きます。
それでも3月末に引っ越しを決めたのは、天皇陛下にご負担をかけたくないというお気持ちがあったからではないか。天皇陛下は現在、公務・執務のたびに赤坂御所から皇居・宮殿に通われている。いつまでも自分たちが皇居にいてはいけないとお考えなのかもしれません」(皇室記者)
引っ越しに向けた準備が整う中、別の懸念事項もあるという。
「高輪皇族邸の近隣に高層タワーマンションが建設中なんです。パンフレットの完成予想図を見ると、各部屋から高輪皇族邸が見える作りになっており、“タワマンの住人や工事の作業員から上皇ご夫妻の生活が丸見えになるのでは?”“警備上の問題はないのか”と心配する声もあがる。
上皇ご夫妻は高輪皇族邸に1年半~2年ほど住まれた後、改修された仙洞御所(現・赤坂御所)に移られる見込みですが、タワマンの引き渡しは2022年1月予定なので重なる時期が出る。宮内庁はマンション業者と調整をしているようです」(同前)
宮内庁に尋ねると「建設計画の段階から必要な配慮がなされているものと承知している」(総務課報道室)と回答した。
引っ越しには万全の注意を払っていただきたいものだ。
※週刊ポスト2020年4月3日号