この春、昨年より発表されていた、上皇上皇后両陛下の仮住まいへのお引っ越しがまもなく行われる。新たなお住まいは、東京都港区高輪にある「高輪皇族邸」。3月14日には、JR山手線で49年ぶりの新駅となる『高輪ゲートウェイ駅』も田町駅と品川駅間に登場。いま注目が集まる“高輪エリア”を訪ねてみると、両陛下のお引っ越しを歓迎する温かい街並みがあった。
国民に寄り添い、平成の歴史を歩まれた上皇上皇后両陛下は、退位後、現在お住まいの皇居・吹上仙洞御所から東京都港区の高輪皇族邸に移り、仮住まいをされる。すでに報じられているとおり、入居は3月31日で、暖かな春の訪れと共に、新たな地での暮らしをスタートされる。高輪での仮住まい期間は、約1年半以内となる見通しだ。
高輪皇族邸は上皇陛下の叔父であり、昭和天皇の弟である高松宮ご夫妻が暮らしていた邸宅で、天皇家とゆかりが深い。さらに、上皇后美智子さまのご実家・正田邸の跡地に造られた公園『ねむの木の庭』は、高輪皇族邸から約2kmとすぐそばにある。高級住宅街として知られるこのエリアは、江戸時代に薩摩藩や高松藩など大名家の下屋敷があったことから広い敷地が残っており、天皇家とゆかりの深い建物がほかにも数多く点在している。
◆東京都庭園美術館
明治天皇の娘である朝香宮ご夫妻の元邸宅。昭和8年、フランス人芸術家アンリ・ラパンに主要な部屋の内装設計を依頼し、当時全盛だったアール・デコ様式を取り入れ、建物自体が芸術作品に。現在は美術館として公開され、当時の雰囲気を体感できる。
住所:東京都港区白金台5-21-9
◆ねむの木の庭
美智子さまのご実家・正田邸の跡地を整備し、2004年に開園した区立公園。公園名は美智子さまが高校時代に作られた詩『ねむの木の子守歌』に由来する。美智子さまゆかりの樹木や歌の中で詠まれた草花が約50種類植えられ、園内のどこからでも眺めることができるシンボルツリーの“ねむの木”は6月中旬頃、可憐なピンク色の花を咲かせる。
住所:東京都品川区東五反田5-19-5
※女性セブン2020年4月9日号