老若男女が愛してやまない卵料理。でも、身近な食材だけに自己流の調理法だと本来のおいしさを逃してしまいがち…。そこで卵料理の基本をイチからおさらい。たまごソムリエの友加里さんに卵の世界を聞いた。
定番食材の卵だが、「意外に知られていないことがある」と友加里さん。「実は1つの卵の中には2種類の卵白があります。卵黄のまわりの盛り上がったところが旨みの凝縮した“濃厚卵白”。その周りのさらりとしたところが“水様卵白”です。
濃厚卵白が多いほど新鮮な卵といわれています。卵料理の黄色を濃くしたい、濃厚な味に仕上げたい場合は、水様卵白をこしてから調理する方法もありますよ」
卵は安価な食材ながら、ビタミンCと食物繊維以外のすべての栄養素がバランスよく含まれる“完全栄養食品”。
「焼いたり、ゆでたりはもちろん、いろんな調理を楽しめるので飽きない食材です。健康のためにも、毎日の料理にどんどん、取り入れてほしいですね」(友加里さん)
そんな卵に関するその他の基礎知識を紹介する。
◆M玉とL玉の違いは?
大きさの違いは卵白の量。卵黄の大きさは、ほぼ変わらない。卵黄と卵白のバランスがよいのはM玉。
◆ダイエットを助ける効果も
タンパク質が豊富な卵は筋肉作りの味方。基礎代謝を上げることで、太りにくい体作りに役立つ。
◆パックごと保存でニオイ移り防止
卵の殻には約1万個の小さな穴があり、ニオイを吸収する。パックのまま保存すれば、冷蔵庫で卵へのニオイ移りを防げる。
◆お酒のお供におすすめ!
メチオニンとビタミンB群の成分がアルコールの分解をサポート。酒のつまみはもちろん、二日酔いの日に食べるのも◎。
◆脳の老化とボケを防止
卵黄に含まれるコリンには、脳を活性化して記憶力をアップさせる働きがある。老人性認知症の予防に期待大。
※女性セブン2020年4月9日号